竜胆瀉肝丸(同仁堂)は竜胆瀉肝湯の散剤(粉末の生薬)を固めて丸薬状にしたものです。同仁堂竜胆瀉肝丸は泌尿器系の症状に用いられる漢方処方製剤です。竜胆瀉肝丸は比較的体力があり、下腹部の筋肉が緊張する傾向のある人の、排尿痛、残尿感、尿のにごり、こしけの症状に適するとされる。しかし、胃腸が弱く下痢しやすい人では、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れやすいため、不向きとされる。
清熱瀉火の竜胆を主薬として、清熱の黄苓・山梔子、清熱利水の木通・車前子・沢潟、補血の地黄・当帰から構成されており、大部分は清熱利水薬です。主に尿路系の炎症による排尿痛、頻尿、または陰部湿疹、帯下などに用いるとともに、竜胆・黄芩により清熱瀉火の作用があることより自律神経の過亢進を抑制させ、いらいら、怒りっぽい、目の充血、はげしい頭痛などの自律神経の過緊張にも応用されます。
@尿道炎・淋疾・膀胱炎、A膣炎・子宮内膜炎、ことに外陰部の痒痛、B陰部湿疹・頑癬、C高血圧症、D緑内障、E中耳炎。ただし、炎症性で、冷え症や虚証でないことを条件とします。
ジオウ(地黄)、トウキ(当帰)、モクツウ(木通)、オウゴン(黄芩)、シャゼンシ(車前子)、タクシャ(沢瀉)、カンゾウ(甘草)、サンシシ(山梔子)、リュウタン(竜胆)